こちらの記事では日本赤十字看護大学の総合型選抜の内容と対策について解説しています。
日本赤十字看護大学は、赤十字の理念「人道(Humanity)」を建学の精神に掲げる、看護専門職の育成に特化した大学です。看護学部(広尾キャンパス)とさいたま看護学部の2学部を有し、卒業と同時に看護師国家試験受験資格が取得できます。
総合型選抜の募集人員は両学部ともに「若干名」と非常に少なく、狭き門となっています。
一般的な総合型選抜と異なり、英語外部検定試験のスコアが出願資格として必須という独自のハードルが設けられており、早めの準備が求められます。
こちらの記事では、日本赤十字看護大学の総合型選抜の内容・出願資格・対策について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください!
- 日本赤十字看護大学が求める学生像とアドミッション・ポリシー
- 英語外部検定が必須という独自の出願資格の詳細
- 第1次(書類審査)・第2次(小論文・面接)それぞれの対策ポイント
- 自己推薦・志望理由書と活動実績一覧表の書き方
日本赤十字看護大学が求める学生像とは?
まず大学がどんな学生を求めているのか(アドミッション・ポリシー)を理解することが、すべての対策の出発点です。赤十字の理念である「人道(Humanity)」への共感が不可欠です。
募集要項内でも下記内容が記載されているため、小論文や面接の対策を行う際は下記の事柄への理解が合格するための基盤になると考えておきましょう。
日本赤十字看護大学 2026年度募集要項
- 赤十字理念である人道(Humanity)に共感し、自分も他者も大切にできる人
- 看護学を学ぶために必要な基礎学力を持ち、論理的に考えることができる人
- 感性が豊かで、多様な人とコミュニケーションをとることができる人
- 看護に関する学問・実践の楽しさや深さを発見し、持続的に学ぼうとする意欲を持つ人
さらに総合型選抜では、アドミッション・ポリシーに加えて以下の特徴的な人物像が求められます。
健康・生活・社会・国際・自然・環境などに対する深い関心・熱意をもって取り組んできた独自な活動の実績と、基礎学力・表現力・コミュニケーション能力を有し、将来看護の専門職者として活動する明確なビジョンと強い意志を持つ者
日本赤十字看護大学 2026年度募集要項
つまりこの入試では、「これまで何をしてきたか(実績)」と「これから何をしたいか(ビジョン)」の両方が問われます。書類・小論文・面接のすべてにおいて、この2軸を常に意識して準備を進めましょう。
日本赤十字看護大学の入試情報
対策を始める前に、基本的な要件を確認しましょう。特に「専願」であることと「英語スコア」が鍵となります。
募集人員
募集人員は両学部ともに「若干名」とされており、非常に狭き門です。
| 学部 | 学科 | 募集人員 |
| 看護学部(広尾) | 看護学科 | 若干名 |
| さいたま看護学部(大宮) | 看護学科 | 若干名 |
※両キャンパスとも専願制になります。合格した場合は入学を確約することが条件です。
出願準備は「早く」済ませる
日本赤十字看護大学の総合型選抜は出願期間が非常に短いことが特徴的です。
そのため、「出願してから」書類の準備をしていると十分な2次試験対策の時間を確保することができません。
実際に2026年度入試のスケジュール感は以下のようになっています。
| 段階 | 日程 |
|---|---|
| 出願期間 | 2025年9月1日(月)〜9月8日(月)消印有効 |
| 第1次試験合格発表 | 2025年10月3日(金) |
| 第2次試験日 | 2025年10月11日(土) |
| 第2次試験合格発表 | 2025年11月1日(土) |
| 入学手続期間 | 2025年11月2日(日)〜11月10日(月) |
上記の表を見ての通り、出願から2次試験日までは1ヶ月少々しかありません。
余裕を持って2次試験対策をするためにも、受験意思が決まってすぐのタイミングで出願の準備をしておきましょう。
出願には英語の外部検定のスコアをクリアすること
日本赤十字看護大学は総合型選抜の出願資格として以下の英語外部検定のスコアを必須としています。出願をするまでには、いずれか1つのスコアをクリアしていることが条件になります。
| 検定試験 | 必要スコア |
|---|---|
| 実用英語技能検定 | CSEスコア1700以上 |
| GTEC(Core・Basic・Advanced・CBT) | 680以上 |
| TEAP(4技能パターン) | 135以上 |
| TEAP CBT | 235以上 |
※2023年4月1日以降に受験したスコアのみ有効。
※英検はCSEスコア1700以上であれば準2級等の合否は問いません。
ポイント
英検のCSEスコア1700は、おおよそ英検2級合格レベルに相当します。
スコアが足りていない場合は出願自体ができないため、夏休みまでに英語外部検定を受験・取得しておくことが最優先事項です。
選考方法と対策
日本赤十字看護大学の総合型選抜は第1次試験(書類選考)→ 第2次試験(小論文・面接)の2段階で行われます。それぞれの特徴を理解した上で、対策を立てていきましょう。
第1次の書類選考は「紙上の面接」と思って受ける
第1次審査は提出書類のみで合否が判定されます。面接の機会すら得られない可能性があるため、書類の完成度が最初にして最大の山場です。書類審査では「活動の実績・学ぶ意欲・活動ビジョン」が重点的に評価されます。
自己推薦・志望理由書の対策
自己推薦・志望理由書は1500字以内で、経験・体験・関心・活動・自己アピール・志望理由・学修計画・将来ビジョンを記述します。盛り込む内容が多い分、構成力が問われる書類です。書き方の3つのポイントを押さえておきましょう。
① 「実績」と「ビジョン」を一本の線でつなげる 「これまでどんな活動をしてきたか」だけでなく、**「その経験が看護へのビジョンにどうつながるのか」**まで一本の線で書きましょう。赤十字の理念「人道」との接点を意識して書けると、大学側への訴求力が格段に上がります。
② 「なぜ日本赤十字看護大学なのか」を明確に 赤十字の理念への共感、広尾キャンパスの教育環境、保健師選択コースなど、日本赤十字看護大学ならではの強みと自分の目標のつながりを具体的に示すことが重要です。
③ 学修計画・将来ビジョンを具体的に書く 「看護師になりたい」という漠然とした内容では不十分です。**「入学後に何を学び、卒業後にどう社会に貢献したいか」**という具体的なビジョンまで書き切ることで、審査員に刺さる書類になります。
活動実績一覧表の対策
活動実績一覧表は、自己推薦・志望理由書に記載した活動実績を8項目以内で一覧にしたものです。表彰状・新聞記事・証明書などの根拠資料のコピーを添付できる点が特徴です。
対策のポイント 活動の「回数・期間・役割・成果」を具体的な数字や事実で示しましょう。証明できる根拠資料がある活動を優先的に選び、客観的な説得力を持たせることが重要です。
第2次審査:小論文・面接
第1次審査を突破した受験生のみが受けられる第2次試験は、小論文(80分・50点)と個人面接(50点)の合計100点で評価されます。配点が均等な点から、どちらも手を抜けない試験です。
小論文の対策
小論文は指定されたテーマについて自らの考えを論述する形式で、80分・50点の配点です。看護・医療・社会・生命倫理などのテーマが出題されることが予想されます。
対策のポイント
医療・看護・社会保障に関するニュースや時事問題を日頃から意識して読む習慣をつけましょう。重要なのは「正解を書く」ことではなく、「なぜそう考えるのか」という根拠を論理的に示すことです。
ここが差がつく!
日本赤十字看護大学のアドミッション・ポリシーには「赤十字の理念である人道への共感」があります。医療・社会問題を論じる際も、「人の命と尊厳をどう守るか」という人道的視点を盛り込むことで、大学の求める人物像との一致をアピールできます。
面接の対策
面接は個人面接(50点)で、「出願書類に関する説明及び質疑応答を含む丁寧な面接」と明記されています。つまり自己推薦・志望理由書と活動実績一覧表の内容が深掘りされることが確実です。書類と面接の一貫性が非常に重要になります。
対策のツボ
提出した書類の内容はすべて聞かれる前提で準備してください。「なぜその活動をしたのか」「そこから何を学んだのか」「それが看護とどうつながるのか」という一連の流れを、自分の言葉で話せるようにしておきましょう。
ここが差がつく!
丸暗記した回答は、想定外の深掘り質問が来た瞬間に崩れます。
「核」となる3〜4つのエピソードを整理しておき、どんな問いに対しても自分の言葉で答えられる状態を作ることが理想です。また赤十字の理念「人道」について自分なりの言葉で語れるよう準備しておくと、面接での説得力が増します。
さいごに
ここまで、日本赤十字看護大学の総合型選抜の内容と対策について解説してきました。
この入試の最大の特徴は、英語外部検定スコアが出願資格として必須という点と、「実績」と「ビジョン」の両方が問われるという点にあります。準備のスタートが早ければ早いほど、有利に戦えます。
赤十字の理念「人道」への共感を軸に、自分のこれまでの活動・経験と看護師としての未来のビジョンを一本の線でつなぎ、書類・小論文・面接のすべてで一貫性のあるアピールができるかどうかが合否の鍵です。
アイプラスアカデミーでは、日本赤十字看護大学をはじめとした看護医療系大学の総合型選抜対策を行っています。自己推薦・志望理由書の添削・小論文指導・面接練習まで、専門の指導者がトータルでサポートします。ぜひお気軽にご相談ください!

安井玲音
看護学部受験専門アイプラスアカデミー 専任講師。 出願書類(志望理由書)添削・小論文・面接指導を専門とし、年間1000本以上の添削を担当。 今年度、担当した全受講生を志望校合格へと導く。 単なる文章の添削ではなく、看護師としての適性を引き出し、採点官に響く「合格答案」の作成を徹底サポート。
【監修】松田 勇一(ディレクター) 朝日新聞グループ運営「マイベストプロ愛知」にて、厳正な審査を通過した教育の専門家。 本記事は、25年以上の大学受験指導キャリアを持つディレクター・松田の監修に基づき、最新の入試データと指導実績を反映して作成されています。
