【出願書類】何を書けば良い?志望理由書の書き方✒️

【出願書類】何を書けば良い?志望理由書の書き方✒️

入試を受ける際に欠かせない書類に「出願書類」があります。
また、その出願書類に書き込む内容には「志望理由」があります。
受験生の多くが出願書類の作成時に「何を書けば良いのかわからない!」とつまづく部分になります。

今回は、アイプラスアカデミーが社会人の看護学校受験指導で培った【出願書類】の書き方のノウハウを、看護学部を目指す高校生の皆さんに紹介をしていきます!

出願書類で志望理由を書く3つの大切な目的

まず初めに知っておきたいのが「なぜ志望理由を書くのか」という点です。目的を把握することで、書く際に「何を書けば良いか」や「押さえたいポイント」「試験にはどう繋がるか」を考えて書くことができます。単純に「良いと思って志望しました!」ではなく「どうしてこの学校なのか」を伝える際の説得力がつくようになります。ここでは、3つのポイントから志望理由書を書く目的を紹介していきます。

学習への意欲と「分野への適性」の確認

定義と目的:「学力の3要素」を多面的に評価する

総合型選抜は、受験生が大学のアドミッション・ポリシー(求める学生像)に合致しているかを、書類審査や面接、プレゼンテーションなどを通じて、多面的・総合的に評価する入試方法です。

真剣度とモチベーションの把握

皆さんがその学問をどれだけ深く学びたいかという熱意を測るためです。学力試験の点数だけでは分からない、入学後の学習に対する意欲の強さ(モチベーション)を確認し、途中で挫折しないかを判断します。

職業観と適性のチェック

特に看護などの職業に直結する学部では、その仕事の大変さや社会的な責任を理解しているか、そして倫理観や適性を持っているかを志望理由から読み取ります。

大学が持つ「教育理念」との相性確認

ミスマッチの防止(双方のメリット)

学生の目標と大学の教育方針(例:地域連携に注力、先端医療に特化など)が合っているかを確認するためです。相性が悪いと学生が不満を抱いたり、退学につながったりするリスクがあるため、志望理由で大学の特色を理解しているかをチェックします。

本学ならではの理由を求める

他の大学でも通用する一般的な理由ではなく、「なぜ、この大学・この学部でなければならないのか」という、本学固有の魅力を皆さんが理解しているかを確かめます。

面接・選抜全体における「評価軸の確立」

面接での質問の土台となる

志望理由書は、面接官にとって皆さんに質問する内容を決めるためのガイドブックとなります。書かれている活動や目標に対し、「なぜそれをしたのか」「どう実現するのか」といった、より深い質問をするための出発点となります。

論理的な一貫性の確認

小論文で主張した内容、高校での活動(調査書)、そして志望理由書に書かれた目標が、一つの筋道として繋がっているかを確認します。一貫性のある学生は、自己分析ができており、信頼性が高いと評価されます。

看護の志望理由のよくある例

まず初めに知っておきたいのが「なぜ志望理由を書くのか」という点です。目的を把握することで、書く際に「何を書けば良いか」や「押さえたいポイント」「試験にはどう繋がるか」を考えて書くことができます。単純に「良いと思って志望しました!」ではなく「どうしてこの学校なのか」を伝える際の説得力がつくようになります。ここでは、3つのポイントから志望理由書を書く目的を紹介していきます。

家族の入院経験(「優しい看護師に感動」で終わる)

【ありがちな動機】:家族が入院した時、担当の看護師さんがすごく優しくて感動しました。私もあんな風になりたいです。
【掘り下げのヒント】:「優しさ」で終わると、誰でも言える薄い内容になります。「なぜその優しさに心惹かれたのか」を考えて、「ただ優しいだけでなく、知識や技術で患者さんの心を支える看護がしたい」といった専門的な視点を足してみましょう。

人の役に立ちたい、誰かを助けたい

【ありがちな動機】:人を助ける仕事がしたい、困っている人を放っておけない性格なので、看護師を選びました。
【掘り下げのヒント】:人を助ける仕事はたくさんあります。「なぜ、医者や介護ではなく、看護師なのか?」という理由が必要です。「患者さんの生活全体を支え、一番近くで寄り添えるのは看護師だから」といった、看護独自の魅力を伝えましょう。

資格を取って安定した仕事に就きたい

【ありがちな動機】:看護師は国家資格で、どこでも働けてお給料も安定しているので、将来安心です。
【掘り下げのヒント】:安定性は事実ですが、これが志望の主要な目的だと受け取られると、「患者への情熱が低い」と判断されがちです。命を預かる仕事への「強い覚悟」や「長く医療に貢献し続けたいという使命感」を優先して記述すべきです。

医療ドラマや映画を見たことがきっかけ

【ありがちな動機】:特定の医療ドラマを見て、看護師さんのテキパキ働く姿や、患者さんを助ける姿に憧れました。
【掘り下げのヒント】:きっかけ自体は問題ありませんが、「ドラマだけの憧れ」で終わると浅いです。憧れから一歩進んで、「現実の看護の課題(人手不足、倫理的な問題など)にも向き合い、解決に貢献したい」という意欲を見せましょう。

貴学の立地や規模が良いから

【ありがちな動機】:家から通いやすい、または大きな病院とつながりがあるから。
【掘り下げのヒント】:単なる利便性や規模ではなく、「この大学ならではの授業(例:地域医療実習、災害看護の専門科目)に魅力を感じた」という風に、大学の具体的な教育内容に結びつけて書くことが重要です。

上記の例は、誰でも思いつきやすい「感情や表面的な事実」で止まってしまっていることが問題です。志望理由書で差をつけるには、ここから一歩深く掘り下げる必要があります。

良くするためのポイント

「なぜ」を繰り返す

「なぜ感動したか?」「なぜ看護師なのか?」と3回問いかけ、本質的な動機を見つける。

専門性を意識する

「優しさ」ではなく「専門知識に基づいたケア」に焦点を当てる。具体的な行動を書く: 体験から何を感じ、その結果、高校生活で具体的に何を始めたかを明確にする。
この「自己分析」と「行動」のステップを踏むことで、「貴学でなければならない理由」が明確になり、説得力のある志望理由書が完成します。

「伝わる」志望理由書作成の4つのステップ💡

志望理由書で審査官の心を掴むためには、「何をしたいか」だけでなく、「なぜあなたでなければならないのか」、「なぜこの学校でなければならないのか」を明確にすることが鍵です。以下の4つのステップをチェックリストとして活用してください。

STEP 1:動機の「具体性」と「本質」を示す

テーマ:表面的な動機を避け、深い価値観を伝える

  • 動機を3段階で掘り下げる:最初のきっかけから、「なぜそれをしたいのか?」を3回問いかけ、自己の本質的な価値観(例:チームでの協調性、倫理的思考力など)を特定します。
  • 職種・専攻でなければならない理由を明記:「人の役に立つ」だけでは不十分です。その専門分野の独自の役割(例:看護師なら患者の生活全体に最も寄り添う存在)にフォーカスします。

STEP 2:学校との「必然的な結びつき」を確立する

テーマ:あなたの課題意識と学校の解決策を一致させる

  • 過去の経験と課題を語る:成功体験だけでなく、困難や葛藤から学んだ経験を盛り込み、「自分にはこの分野で解決すべき課題がある」という問題意識を示します。
  • 固有のカリキュラムを指名する:「貴学の〇〇(特定の科目名、教授、施設、実習プログラムなど)」でなければ、その課題や目標を解決・達成できない明確な理由を述べます。

STEP 3:論理的で分かりやすい「構成」で説得力を高める

テーマ:審査官が理解しやすいP-D-C-Aのストーリー設計

  • 結論(最も伝えたいこと)から書き始める:導入部で「私が貴学を志望する最大の理由は〇〇です」と結論を明示し、その後の本論で根拠(体験と課題)を論理的に展開します。
  • 将来の明確な展望で締めくくる:入学後の意欲だけでなく、「貴学で学んだ知見を活かし、〇〇な分野で貢献する」という具体的な未来像を語り、強い熱意と覚悟を示します。

STEP 4:第三者の添削による完成度の向上

テーマ:客観的な視点を取り入れ、説得力を最大化する

  • 客観的な視点を取り入れる:完成した文章を友人、先生、または専門家などの第三者に読んでもらい、熱意が適切に伝わるか、論理に破綻がないかを確認してもらいます。
  • 「志望の必然性」の伝達度をチェック:添削者に対して、「あなたの動機」と「この学校でなければならない理由」の繋がりが強く、明確に伝わっているかを重点的に質問しましょう。

「伝わる」志望理由書の例

これまでのステップを踏まえ、表面的な動機ではなく、「体験からの気づき」と「貴学で学ぶ必然性」を論理的に構成した志望理由書の具体的な例文です。

志望理由書の構成分析

採用担当者の心に響く「ストーリー」の流れ

  • 【結論・動機】強いテーマを提示:「地域社会全体を支える看護師」という目標を最初に提示し、関心を惹きつけます。
  • 【体験・課題】エピソードと深掘り:具体的な体験から、自分が感じた課題(例: 病院外でのケアの限界)を明確にし、看護師を目指す本質的な理由に繋げます。
  • 【貴学でなければならない理由】具体的な接続:自分の目標と、貴学独自の専門科目・実習プログラム(例: 多職種連携、特定地域での長期実習)を明確に結びつけ、必然性を示します。
  • 【将来の展望】貢献への強い決意:入学後の意欲に加え、「卒業後の目標」を具体的に述べ、大学の理念に貢献する姿勢で締めくくります。

志望理由書 例文 (約500字想定)

志望理由(例)

私は、体のケアだけでなく、退院した後も、その人が地域で元気に暮らせるようにサポートする「地域全体を支える看護師」になることを目標に、貴学の看護学部に入りたいと思っています。 私がそう考えるようになったのは、高校の福祉ボランティアに参加したときです。退院したお年寄りが、家に帰った後、生活のサポートが足りなくて、また入院してしまうのを見たからです。「病気の治療」だけでなく、「その人らしい生活を支えきる」ためには、看護師さんの力が必要だと強く感じました。これが、お医者さんや介護士さんとは違って、生活に一番近い場所で寄り添える看護師を志す、一番の理由です。 特に貴学を志望するのは、私の夢を叶えるための、貴学だけの特別な授業があるからです。貴学の「多職種連携・地域実践科目」では、地域の支援センターや訪問看護での長期実習が必修で、病院の外での看護をしっかり学ぶことができると確信しています。 入学後は、貴学で専門的な知識と、命を預かる責任感を学び、将来は地域医療の最前線で、地域と病院をつなぐ中心的な看護師として貢献したいと思っています。

志望理由書 例文 (約200字想定)

志望理由(例)

「地域全体を支える看護師」として貴学看護学部を志望します。高校の福祉ボランティアで、退院後、サポート不足で再入院する高齢者の現状を知り、「生活を支えきる」看護に興味を持ちました。 この目標には、貴学の「多職種連携・地域実践科目」での長期実習が不可欠です。入学後は、専門的な知識を習得し、地域医療の最前線で貢献する覚悟です。

さいごに

今回は志望理由書の書き方について、紹介をしてきました。
志望理由書は、大学側が皆さんのことを知る最初のツールです。
また、面接試験では皆さんが書いた出願書類を基にして、面接試験が実施されます。
A4サイズの紙一枚で受験の行方を決めると言っても過言ではないくらい、出願書類がもたらす受験への影響は大きいです。
しっかりと、自身の「なりたい!」を伝えられる志望理由書づくりをしていきましょう!
現在、愛プラスアカデミーでは出願書類意外にも「小論文対策」や「面接指導」も行なっております。
気になった方はぜひ、こちらもご覧くださいね🎶

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