【面接対策】面接官の心を掴む回答のポイント🎯

【面接対策】面接官の心を掴む回答のポイント🎯

現在、多くの大学・看護専門学校の推薦入試や総合型選抜入試で採用される方法に【面接試験】があります。そのため推薦・総合型選抜で進学を考える受験生の方は、普通科目の勉強にプラスで面接対策をしていくことが必要な場合も出てきます。
ただ、「何をやったらいいのかわからない」「やり方がいまいちわからない」など普通科目と比べると対策が立てにくく、なかなか手がつけられないという声も挙がっています。

そこで、本記事では面接での「受け答えのポイント」や「よくある質問」を中心に面接試験対策のやり方を紹介しております。推薦入試や総合型選抜を控えている受験生の皆さん必見の内容です!

Step1:導入(面接の目的)

試験対策を始める前に、最初に知っておきたいのが「面接」の目的です。
どうして、面接試験が行われるのか…

それは「人物評価」をしていくためです。

では、なぜ人物評価を行うのか。
大きな理由としては、推薦入試や総合型は「学力」だけではない観点を基準に入れているからです。
「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」など、学力以外の面も踏まえて総合的な評価を下していくため、このように受験者の「人」がわかる「面接」が採用されています。

面接官は何を確認しているの?

面接官は受験者のどのような点を面接試験で確認しているのかについてお伝えしていきます。

  1. 志望度の高さ
  2. 入学後の意欲
  3. コミュニケーション能力
  4. 提出書類との一貫性

上記の4点以外にも大学・看護学校で様々な評価基準があります。

①志望度の高さ

志望度の高さは、単なる「好き」という感情ではなく、「なぜこの大学・学部でなければならないか」という論理性と熱意の強さで測られます。

評価の観点面接官がチェックしていること受験生が準備すべき深掘り
大学への理解度アドミッション・ポリシー、カリキュラム、研究内容などを深く理解し、それに基づいた志望理由になっているか。「他大学ではダメな理由」は何か。特定の教授名やゼミ名、具体的な講義名を挙げられるか。
将来のビジョンとの接続入学後の目標、卒業後の夢が、志望する大学・学部の学びと一貫性をもって繋がっているか。4年間で何を学び、その知識やスキルを卒業後どの分野で、どう活かしたいのかを具体的に説明できるか。
熱意の表現質問への回答、表情、態度から、本気で入学したいという強い意志(熱意)が感じられるか。質問に対して前のめりに、具体例を交えて生き生きと話せるか。

②入学後の意欲(主体性と計画性)

大学生活を漫然と過ごすのではなく、自ら学びを追求する力と、そのための具体的な計画があるかを確認します。

評価の観点面接官がチェックしていること受験生が準備すべき深掘り
学習計画の具体性入学後に受講したい授業や取り組みたいテーマについて、具体的な計画を持っているか。卒業までに取得したい資格、挑戦したい研究テーマ、参加したいサークルや海外プログラムなどを具体的に言えるか。
主体性・積極性受け身ではなく、自ら課題を見つけ、解決しようとする姿勢が高校時代から見られるか。高校時代に最も困難だった課題と、それを自力でどう乗り越えたかのエピソードを準備できているか。
社会への関心志望分野を通して、社会や地域に対してどのような貢献をしたいかという視点を持っているか。志望分野に関する最新のニュースや社会問題を挙げ、それに対して自分はどうアプローチしたいかを語れるか。

③コミュニケーション能力

大学の学びは議論や協働が不可欠です。面接は、受験生が論理的かつ円滑に他者と意思疎通できるかを測る場です。

評価の観点面接官がチェックしていること受験生が準備すべき深掘り
論理的思考力質問に対し、結論を先に述べ、その後に明確な根拠を提示する構造的な話し方ができているか。「はい/いいえ」で終わらせず、その後の理由や具体例をスムーズに展開できるか。
聞く力面接官の質問の意図を正確に理解し、それに対して的確に答えているか。質問を途中で遮ったりしていないか。面接官の質問を一度咀嚼し、ズレた回答になっていないか、模擬面接で確認できているか。
非言語的表現姿勢、目線、声量、表情(笑顔)が適切で、明るく協調性のある人物だと感じられるか。ハキハキとした声で、面接官の目を見て話せているか。過度な緊張で姿勢が崩れていないか。

④提出書類との一貫性(信頼性)

面接は、志望理由書や調査書など、提出された書類の内容が真実であるかを、対話を通じて検証する場です。

評価の観点面接官がチェックしていること受験生が準備すべき深掘り
内容の裏付け書類に記載された活動や実績について深掘り質問をし、本人が主体的に取り組んだものであることを確認する。書類に書いた活動について、具体的な日時、場所、参加人数、自身の役割をスラスラと答えられるか。
自己評価との整合性調査書(評定平均)や資格実績などと、面接で語る自己評価学問への適性が矛盾していないか。提出書類の中で最も時間をかけた部分成長できた点を、面接で語るエピソードと結びつけられるか。
一貫した動機志望理由書で述べた動機が、面接で語るエピソードや将来の夢に至るまで、一貫したストーリーになっているか。高校生活の経験→大学の学び→将来の夢という一連の流れが、矛盾なくスムーズに話せるか。

Step2:頻出の「想定質問」と回答例

ここでは面接でよく聞かれる質問と、他の受験生に差をつけるための回答の組み立て方を紹介していきます。

紹介していくにあたって今回は面接では外せない4つの項目にまとめていきます。

  1. 志望理由
  2. 高校生活で頑張ったこと
  3. 長所・短所
  4. 将来のビジョン(夢など)

①志望理由

面接官は皆さんが「どうしてこの大学がいいのか」を知りたいです。
そのため、志望理由はしっかり話せるように準備をしていきましょう。
ここでは、回答構成のポイントを紹介していきます。

回答構成

解答は以下の3ステップで回答の構成をしていきます。

ステップ3:結論
ステップ2:根拠
ステップ3:未来

上記の3ステップです。
面接試験は時間が限られているため「端的に」伝えていくことが重要です。
そのため、最初は結論から始めていき「どんな話をするのか」という下情報を面接官に与えることで、根拠や未来像が伝わりやすくなります。

<回答例>
❌ NG例:「貴学の〇〇学部が好きで、オープンキャンパスでの雰囲気が良かったからです。」
→ 理由が曖昧で、他大学でも通用するため「志望度が低い」と判断される。

⭕ OK例: 「私は、将来、地域包括ケアを担う専門看護師として、在宅医療の質向上に貢献したいと考えています。(結論)そのために、貴学看護学部の『多職種連携プログラム』でチーム医療実践を学び、特に〇〇准教授の在宅看護研究に参加することが不可欠だと考えました。(根拠)私自身の、退院後の患者様の不安という課題意識を解決できるのは、貴学の地域密着型の研究環境しかありません。入学後は、必ず高度な実践力を習得し、卒業後も地域医療の中核を担う人材として貢献したいです。(未来)

→結論スタートできており、根拠も「その学校ならでは」のものになっており、卒業後の未来像まで話すことができている。そのため「志望度」以外にも、将来の活躍イメージを面接官に伝えることができている。

②高校生活で頑張ったこと

面接では人物評価をつけていくため「過去」の皆さんにも触れていきます。
そのため、高校生活の中で頑張ってきたことについてはマストで話せるようにしていきましょう。
また、志望理由のサイト同様に「過去の経験を今後はどのように活かすか?」といっ、自身の経験をもとにした未来像まで準備して話せるようにしておきましょう。
ここでは、志望理由に引き続き、回答構成のポイントを紹介していきます。

回答構成

質問の回答を作っていくうえで、おすすめの方法に「STAR法」というものがあります。
面接では具体的かつ、効果的に自身の頑張ってきたことを伝えることが重要なため、ここではSTAR法を中心にした回答構成のやり方を紹介していきます。

法則内容(何を話すか)評価される能力
Situation(状況)どのような状況だったか。いつ、どこで、誰と、何に取り組んでいたか。背景理解力、情報整理能力
Task(課題/目標)その状況において、どんな課題があり、何を目標に設定したか。課題発見能力、目標設定能力
Action(行動)課題に対し、あなたが、具体的に、どう行動したか。(重要!)主体性、実行力、工夫・思考力
Result(結果/学び)その行動によってどうなったか。結果から何を学んだか。達成意欲、反省力、成長意欲

💡 重要ポイント: 結果の成功・失敗よりも、「A(Action)」の部分であなたが独自に考え、工夫し、主体的に行動した過程を詳しく語ってください。

③長所・短所

面接の頻出質問に「長所・短所」があります。
目的としては「自己認識能力」「課題解決力」などを持っているか、そして質問をもとに大学での「成長の可能性」を測っていきます。
ここでは、回答のポイントを紹介していきます。

短所に関しては「言い換え」が効くように

長所に関しては、周囲の評判や身につけた力から考えが浮かびやすく、話自体もポジティブな形で締めることができます。ただ、短所に関しては自身の「苦手なこと」「できないこと」「(短所が原因で)失敗したこと」などネガティブな話題が中心になりがちです。
ただ、面接では「この人が入学したら活躍する」ポジティブな価値を持つ人を求めています。
そのため、短所を話す際もポジティブに話せるように「言い換え」、つまり「裏返せば長所」「自分次第で長所に変えられること」を話せると面接での印象も良くなります。

回答構成 ※短所を聞かれた場合

  • 短所を述べる(短所の結論)
  • 短所が原因で起きた具体的なミスの話(事例)
  • 短所克服のためにした(している)具体的な努力や方法を述べる
  • 長所への転換(話の結論)

(回答例)※短所=心配性の場合

私の短所は心配性なところです。例えば、発表の準備では「まだ、足りないかもしれない」と不安になり、必要以上の時間をかけてしまい、直前になって余裕を持って準備に取り組むことができなかったことがありました。そのため、現在では期限を迎える前に第三者に確認をしてもらうことを徹底しています。また、やることを細分化して、スケジュールの中にも「確認・見直し」を組み込むようにして、余裕を持って準備をするようにしてきました。結果として、心配性な面が、計画性や準備の徹底という長所に変わりつつあります。貴学での研究活動においても、この慎重な姿勢を活かして質の高いアウトプットを目指します。

上記のように、話せると面接官からも「自分の弱点を認識し、それを改善するための具体的な行動を取れる向上心の高い学生」というポジティブな印象を与えやすくなります。

長所の場合は上記内容の逆のような内容で答えていきましょう。

  • 長所を述べる(長所の結論)
  • 長所が発揮された具体的な話(事例)
  • 長所を伸ばしていくため、発揮しやすくするためにしている具体的な方法
  • 進学先での活用・貢献

③将来のビジョン(夢など)

面接で頻出の質問項目の中に「将来のビジョン・夢」というのがあります。
目的としては「進学への目的意識」「学習意欲」「その人にとっての大学(看護学校)で学ぶ必要性」などを測っていくためです。
そのため、学校・学部の教育理念やアドミッションポリシーなどをしっかり抑えて臨みましょう。

ここでは、3つの観点から「将来のビジョン・夢」を回答するうえで抑えたいポイントをお伝えします。

1. 志望度の高さと一貫性の確認(動機の必然性)🎯

面接官は、あなたが「その学部」で学ぶことが、あなたの将来の目標にとって**「必然的で不可欠なプロセス」**であるかを確認したいと考えています。

評価の観点面接官がチェックしていること
学びの「手段」と「目的」の整合性将来の夢(目的)と、この大学・学部で学ぶ専門分野(手段)が、論理的かつ一貫して結びついているか。漠然とした夢ではなく、「この学びがなければ実現できない」という確信があるか。
キャリアビジョンの具体性「人の役に立つ仕事がしたい」といった曖昧な夢ではなく、「〇〇という課題を解決する**△△な専門家**になりたい」など、具体的な役割と貢献分野を描けているか。
ミスマッチの防止卒業後のキャリアまで見据えている学生は、その学問分野への適性が高く、入学後のモチベーション維持や中途退学のリスクが低いと判断される。

2. 目的意識と計画性の評価(主体的な学習姿勢)📈

「夢」は、進学後の学生生活をどう過ごすかの羅針盤となります。面接官は、その夢の達成に向けて自ら考え、行動する力があるかを見ています。

評価の観点面接官がチェックしていること
学習計画の有無夢の実現という最終目標に対し、大学の4年間を逆算して、どの時期に、どの知識やスキルを習得する計画を持っているか。
主体性の証明目標達成のために、大学の講義以外に自発的に何に取り組むつもりか(例:留学、資格取得、インターン、ボランティアなど)。「大学が与えてくれるもの」を待つ受け身の姿勢ではないか。
困難への耐性夢を持っている学生は、困難に直面しても目標を見失わず、粘り強く努力できると期待される。「夢を叶える」という動機が、学びの原動力になるかを見ている。

3. 志望校の教育成果と社会貢献の予測(大学の期待)🤝

大学(看護専門学校)は、社会に貢献する人材を育成することを目的としています。あなたの将来のビジョンは、大学のブランドイメージや教育成果に直結します。

評価の観点面接官がチェックしていること
社会貢献への視点自分の夢が、単なる自己実現だけでなく、社会や地域、世界に対しどのような価値をもたらすかという視点を持っているか。
卒業生としての期待あなたが卒業後に社会で活躍することが、大学の教育が成功したことの証明となる。**「将来、この大学の卒業生として誇れる人物になるか」**を予測している。
大学の理念との共鳴あなたのビジョンが、大学が掲げる教育理念や研究テーマと共鳴し、その発展に寄与する可能性があるか。

この質問に答えるときは、「夢の素晴らしさ」ではなく、「夢の実現にこの大学の学びがどう必要か」を主軸に語ることが重要です。あなたの未来のビジョンを、大学への熱意と計画性を示す最大の武器として活用しましょう。

さいごに

今回は、「回答」という観点から面接対策の紹介をさせていただきました。
面接試験は小論文試験や願書などの書面からは、読み取りにくい「人物」を見ていく試験になります。
そのため、回答の構成などをしっかり練流ことで「伝える」が「伝わる」に変わり、合格の可能性も上がっていきます。
アイプラスアカデミーでは「看護」に特化した面接対策も行なっておりますので、気になった方はLINEからお問い合わせいただけると嬉しいです。