杏林大学 看護学科 一般入試 小論文対策

杏林大学 看護学科 一般入試 小論文対策

今回は杏林大学保健学部看護学科の前期一般入試で実施される小論文対策として、入試過去問の解説と、解き方のポイントを紹介いたします。
また、問題の特徴についても紹介しておりますので、同大学の同学科を目指す方は必見の内容となっております。

杏林大学 看護学科
一般入試 小論文対策

問題の概要(2025年度入試)

出題形式:テーマ型(800〜1000字)
問題内容:テーマ選択による論述

テーマ型の特徴

今回紹介する東京科学大学の小論文問題の形式である【テーマ型】は以下の特徴があります。

知識の深さと広さが求められる

テーマ型では、与えられたテーマについて、自分で知識を引っ張り出してくる必要があります。例えば、「グローバル化」というテーマが出た場合、グローバル化の定義、メリット・デメリット、経済・文化・政治といった多角的な側面、具体的な事例など、幅広い知識が必要です。単なる表面的な知識ではなく、その背景や本質を理解しているかが問われます。

論点設定の自由度が高い

課題文や資料がなく、大きなテーマが提示されるため、どの視点で論述を展開するかの選択肢が豊富なのがテーマ型小論文の特徴です。自由度が高い分、主張に説得力がないと、かえって得点がしにくくなるという側面もあります。

文章構成力・創造力が求められる

テーマ型は課題文型とは異なり、文章内に序論・本論・結論を作るためのヒントはありません。
そのため、自分自身で問題提起、主張や論点の設定などをゼロから考えていきます。
課題文や図表読み取り型は「読解と応用」が重視されますが、テーマ型はゼロから自身で文章を積み上げていく創造力が求められます。

問題の特徴

小論文対策をするうえで押さえておきたいのが、問題の特徴です。

問題の特徴を知ることで、受験校に特化した対策をしていくことができます。

今回、紹介する杏林大学の小論文の問題は以下のような特徴があります。

学校(学部)への理解度を重視している

上記になります。
現在、公開されている2025年入試の小論文試験の問題では、保健学部のアドミッションポリシーに紐づいた問題が出題されているため、今後も同様に学校理解が問われる問題が出題される可能性があります。

解き方のポイント①(取り組むにあたって)

この問題では、問題文にある4つの資質の中から1つ、論述する内容を選びます。
まず、問題を解くにあたって以下の準備をしておきましょう。

・アドミッションポリシーを基に出題されるため、学部理解を深める
・テーマ型のため、内容を自身で1から作れる文章構成力
・自身の今後についての記述もあるため、将来のイメージを明確にする

上記、準備をした状態で解答をしていきましょう。

解き方のポイント②(構成案)

序論:4つの資質の中から何を選んだのかを明記する
本論①:理由の説明+具体例

その資質が自身に備わっていることを示す具体的な経験やエピソードの紹介。
※高校生活や部活動、そのほか課外活動などから具体例を上げることで説得力を文章に持たせる。

本論②:大学生活での活用

・入学後の生活において、その資質をどのように活かしたいかを述べる
※授業、ゼミ、グループワーク、課外活動など、大学生活の具体的な場面と関連づけると文章に説得力を持たせる。

本論③:社会での活用

・卒業後の将来、特に保健・医療・福祉の分野で、その資質をどのように社会に貢献するために使いたいかを述べる。
※看護に関してのビジョンと結びつけることで、文章の説得力をつける

結論

これまでの内容を要約し、選んだ資質を活かして、どのように成長し、社会に貢献していくかという決意を改めて示して締めくくる。

テーマ型小論文の対策について

課題型小論文の対策

こちらでは、課題文型小論文の対策方法に関して紹介をしております。

構成のパターンを身につける

テーマ型の小論文は、課題文型や図表読み取り型のように、問題の情報はかなりシンプルになっています。そのため、自分自身で文章の情報を生み出し、自分自身で要点やキーワードを作っていく必要があります。

構成パターン

・序論(問題提起):テーマに対する自身の考えや問題を理由を含めて提示。

・本論(意見の展開):自分の主張を裏付ける具体的な根拠や事例を述べます。異なる視点や反論にも触れることで、多角的な視点を持っていることを示す。

・結論(まとめ):序論で提示した問題提起に対する結論を述べ、今後の展望や解決策を提示して締めくくる。

豊富な知識を身につける

テーマ型の小論文は、テーマをもとに自身の見解を展開していく出題形式です。
課題文や図表読み取り型の問題は、問題の中に話を展開するヒントがあり、その問題に関しての知識が少なくても、問題文から情報を補填できたりします。ですが、テーマ型は自身で話を展開していくため受験者の知識量の差が顕著に現れます。
そのため、新聞やニュース、インターネットで幅広く情報を収集しておきましょう。

問題を想定した情報収集を行う

テーマ型の小論文は、自身で問題提起をして、主張をして、話を展開していく必要がある出題形式です。そのため、自身の中での情報の引き出しを増やせば、書ける内容も増えてきます。
そのため、情報収集をする際は「賛成か反対か」「なぜ?」「対策解決策は?」など、問題を解く想定で、情報収集を行いましょう。

さまざまなテーマの文章を読む

看護系の学部を受験するからといって、必ずしも医療系のテーマが出るとは限りません。
学校によってはSNSの利用やAIの活用方法、女性の社会進出など、さまざまなテーマの課題文が出るため、日頃から様々な分野の文章に触れておくことで、どんな課題文が来ても対応ができるようになります。

テーマ型は自分自身で論点を設定し、自身の知識の引き出しをもとに、文章をゼロから作り上げていきます。日常から様々なテーマに触れていき、繰り返し練習をしていくことが必要とされます。