東京都立看護専門学校の推薦入試の小論文は、令和7年度から出題形式が大きく変わりました。
それまでの「1,000字超の課題文を読み解く形式」から、「短いテーマに対して自分の考えを論じるテーマ型・800字」へとシフトしています。
近年の倍率は落ち着きを見せているものの、志願者の多くが明確な目的意識を持って第一志望として臨むため、小論文のわずかな差が合否を分けてきます。
都立看護専門学校は、単なる資格取得のための通過点ではありません。根強い人気だけでなく実践教育におけるレベルは、大学教育に勝るとも劣らない専門性の高さを誇ります。
本記事では、過去5年分の問題を徹底分析し、東京都立看護専門学校の推薦入試対策情報をお届けしていきますので最後まで読んでいただけると嬉しく思います!
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- 東京都立看護専門学校の小論文の傾向がわかる
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東京都立看護専門学校の小論文の傾向
都立の推薦入試は、令和7年度に大きなターニングポイントを迎えました。それまでは「1,000文字を超える長い課題文を読み解く力」が試されていましたが、現在は「短いテーマから自分自身の考えを論理的に組み立てる力」が重視されるようになっています。
| 年度 | 試験の形式 | 出題テーマ(内容) | 文字数 | ここが合否の分かれ目! |
|---|---|---|---|---|
| R4年度 | 課題文型 | 「人とのつながりによる癒し」 | 1,200字 | 科学的な視点(ホルモン等)と精神的な絆をどう結びつけるか。 |
| R5年度 | 課題文型 | 「弱者の視点に立つ想像力」 | 1,200字 | 自分が傷ついて初めて分かった「相手の恐怖」をどう言語化するか。 |
| R6年度 | 課題文型 | 「相手の話を丁寧に聴くこと」 | 1,200字 | 「わかったつもり」という心の壁を、どうやって取り払うか。 |
| R7年度 | テーマ型 | 「信頼関係を築くために必要なこと」 | 800字 | 【新形式】 ヒントが一切ない中で、独自の「信頼の定義」ができるか。 |
| R8年度 | テーマ型 | 「自分の思いを相手に伝える大切さ」 | 800字 | 【新形式】 看護職として、感情的にならず「伝える」意義を語れるか。 |
形式が「テーマ型」に変わった本当の意味と影響
「長い文章を読まなくて済むから楽になった」と考えるのは危険です。むしろ、課題文という「土台」がなくなったことで、受験生自身の「人間としての厚み」がダイレクトに試されるようになりました。
「正解のヒント」の消失
以前は、課題文の中からキーワードを探し、それを繋ぎ合わせれば合格点に近い構成が作れました。しかし現在は、真っ白な答案用紙に対して、自分自身の哲学で立ち向かわなければなりません。
「体験談」が合格の絶対条件
どの問題にも「体験を踏まえて」という条件が必ずついています。これは、頭でっかちな理想論ではなく、「泥臭い経験から何を学び取ったか」という実践的な姿勢を都立が何よりも重んじているからです。
「800字の密度」が勝負を決める
文字数が減ったということは、1文の重要性が増したということです。なんとなくの言葉で埋めるのではなく、看護師としての適性を一文字一文字に凝縮させる必要があります。
都立が求める看護師としての3つの資質
都立の先生方が小論文で見ているのは、文章の巧さだけではありません。
その奥にある「看護師としての素質」です。
「想像力」の深さ:見えない苦しみへのアプローチ
看護師が向き合う相手は、心身ともに弱っている人たちです。
過去のテーマにある「想像力」や「聴く力」は、自分の物差しを一旦捨てて、相手の立場で世界を見る力を指します。
自分の「当たり前」を疑い、相手の沈黙の意味まで考え抜けるかどうかが、高い評価に繋がります。
「内省(振り返り)力」:失敗を成長の糧にできるか
小論文で「私は完璧な人間です」とアピールしても合格は遠のきます。
都立が求めているのは、自分の未熟さや失敗を率直に認め、そこから「次からはこうしよう」と自分をアップデートできる人です。
部活動での衝突、ボランティアでの挫折、家族とのすれ違いなど、葛藤した経験を誠実に書ける人が強いのです。
「倫理観」と「公共心」:都立というブランドの重み
都立看専は、東京都民の税金によって運営されています。
そのため、「ただ看護師になりたい」だけでなく、「東京都の保健医療に貢献したい」という公的な意識が求められます。
自分の思いを伝える際も、それが看護という「チーム医療」の中でどのような価値を持つかを意識して書く必要があります。
「テーマ型」を攻略するオススメ4段落構成(800字用)
新形式の800字小論文は、以下の構成で書くと論理が安定し、読み手に納得感を与えられます。
第1段落:【導入・独自の定義】(約150字)
テーマに対して、まずは自分の意見(結論)をズバッと書きます。
- ポイント: 「信頼関係は大切だ」で終わらせず、「信頼関係とは、相手の沈黙の中に隠れた不安に気づこうと努めるプロセスである」というように、自分なりの言葉で意味を定義しましょう。
第2段落:【具体的なエピソード:失敗と変化】(約350字)
あなたの考えを裏付ける「実体験」を書きます。
- 書き方: 時系列に書くのではなく、「もともとはこう考えていた」→「ある出来事で失敗した・悩んだ」→「その結果、考えがこう変わった」という「心の変化」を中心に書くのがコツです。
第3段落:【分析・看護への応用】(約150字)
体験から得た気づきを、看護師の仕事に結びつけて考えます。
- 書き方: 「この経験から学んだことは、看護の現場でも〇〇という形で活かしていきたい」と論じます。個人的な経験を、プロフェッショナルとしての視点へと昇華させます。
第4段落:【結論・都立での決意】(約150字)
最後にもう一度結論を述べ、都立看専で学ぶ意欲を伝えます。
- ポイント: 「自律」「共生」「高い志」など、学校が大切にしている価値観に触れつつ、「この学び舎で、都民に信頼される看護師になりたい」と力強く締めくくります。
最後に:合格を勝ち取るための練習法
都立の小論文は、たった一回の練習でマスターできるほど甘くはありません。以下の3点を意識して、何度も反復練習を行いましょう。
「自分史」を整理する
高校3年間の出来事を、「挑戦・失敗・気づき」のセットで書き出しておきましょう。
これが小論文の「武器(ネタ)」になります。
第三者の厳しい添削を受ける
自分では完璧だと思っても、他人から見ると論理が飛んでいることがよくあります。
学校の先生や塾の講師に、看護師の視点から厳しくチェックしてもらいましょう。
「800字」の感覚を指に覚えさせる
本番は手書きです。時間を測り、原稿用紙のマス目を埋める感覚、言葉を削って調整する感覚を、実際に手を動かして身につけてください。
倍率が低いからといって、決して油断はしないでください。
都立看護への挑戦は、あなたが「一人の人間として、どれだけ他者に寄り添えるか」を証明する旅でもあります。自分自身を深く見つめ直し、最高の一枚を書き上げてください。
合格を心より応援しています!

安井玲音
看護学部受験専門アイプラスアカデミー 専任講師。 出願書類(志望理由書)添削・小論文・面接指導を専門とし、年間1000本以上の添削を担当。 今年度、担当した全受講生を志望校合格へと導く。 単なる文章の添削ではなく、看護師としての適性を引き出し、採点官に響く「合格答案」の作成を徹底サポート。
【監修】松田 勇一(ディレクター) 朝日新聞グループ運営「マイベストプロ愛知」にて、厳正な審査を通過した教育の専門家。 本記事は、25年以上の大学受験指導キャリアを持つディレクター・松田の監修に基づき、最新の入試データと指導実績を反映して作成されています。
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