毎年全国の社会人の看護学校への合格者を出している社会人専門看護予備校のアイプラスアカデミーによる「社会人・主婦(夫)のための看護学校進学のススメ」です。
近年、看護師を目指す男性が増えているとよく言われています。
こちらの記事では、「看護師を目指してみようかな」と考えたときに知っておきたい情報のうち、
男性の割合やその年齢のことについてまとめています。
社会人の方が看護師を目指すときの最初のステップは看護学校(看護専門学校・看護大学校)への進学です。
アイプラスアカデミーのLINE公式アカウントには、毎日のように寄せられる社会人の方からの質問の中から、看護学校への進学を目指す社会人の皆さんが気になっている情報をこちらにまとめました。
- 看護学校に進学している社会人男性の割合は?
- 看護学校に進学する男性の年齢層は?
- 社会人男性の看護学校の合格率は?
- 男性の合格しやすい都道府県は?
- 合格した社会人男性の合格までのストーリーは?
目次
社会人から看護学校に進学する社会人男性の割合は?
社会人から看護学校に進学している男性の人数は?
厚生労働省公開の「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」によると、2021年度(令和3年度)に看護学校に入学した男女別の年齢層は以下の通りとなっています。
年齢層 | 20歳未満 | 20~24歳 | 25~29歳 | 30~34歳 | 35~39歳 | 40歳以上 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性 | 2,379名 | 338名 | 228名 | 129名 | 66名 | 33名 | 3,173名 |
女性 | 19,929名 | 1,126名 | 801名 | 644名 | 461名 | 301名 | 23,262名 |
全体の入学者の傾向と同様で、男性の看護学校の入学者数は20歳未満が最も多くなっています。
しかし、各年齢層別の男性の割合(%)については以下のようになります。
年齢層 | 20歳未満 | 20~24歳 | 25~29歳 | 30~34歳 | 35~39歳 | 40歳以上 | 全体 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性の割合(%) | 10.7% | 23.1% | 22.2% | 16.7% | 12.5% | 9.9% | 12.0% |
以上のデータをグラフ化すると次のようになります。
社会人から看護学校に入学している男性の割合は?
看護学校への入学者の全体に対する男性の割合(%)は12.0%でした。
このように、人数こそ20歳未満の男性が最も多くなっていますが、割合(%)としては10.7%しかいません。
男性の割合(%)が最も高いのは20代で22.7%となっています。
つまり、看護学校に入学した20代の社会人のうち4~5人に1人が男性だということがわかります。
20代ということは、就職して初めての転職として看護師を目指す人が多いのでしょうか?
その通りです。
当スクールの多数の男性受講者の大半も20代の方となっていますが、30代・40代の方も一つの人生の転機として、看護学校への進学を考えていらっしゃいます。
- 2021年(令和3年)度に看護学校に入学した男性の割合(%)は12.0%
- 20代未満の男性の人数は2,379名と最多だが、割合(%)は10.7%にとどまっている。
- 男性の割合が最も高いのは20代でな22.7%
- 看護学校に入学した20代の社会人のうち4~5人に1人は男性
思っていたよりも、男性の方も多いんですね!
男性の方が合格しやすいとかあるんでしょうか?
いいえ。
看護学校の入試については、男性の方が受かりやすいということはデータ上はありません。それでは、男女別の合格率についてのデータも確認してみましょう。
看護学校に男性は受かりやすい?受からない?
看護学校の男女別受験者数・合格者数・合格率
厚生労働省公開の「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」によると、2021年度(令和3年度)に看護学校に入学した方の年齢は以下の通りとなっています。
受験者数 | 合格者数 | 受験合格率 | |
---|---|---|---|
男性 | 8,717名 | 3,796名 | 43.5% |
女性 | 50,995名 | 30,369名 | 59.6% |
全体 | 59,712 | 34,165名 | 57.2% |
このデータからわかるのは、男性受験者の合格率の方が女性よりも15%以上低いことがわかります。
このことからも、男性の方が合格しやすいということは決してないことがわかります。
これはなかなかショックなデータですね…
実は男性の方が合格しにくいということなのでしょうか?
いいえ。それも言い切れません。
男性の方の場合、お仕事をされている方も多いので、
受験までにしっかりと対策ができなかった影響が推測されます。
それは納得がいく分析ですね。
アイプラスアカデミーさんの男性受講者の方はいかがですか?
- 2021年(令和3年)度に看護学校を受験した男性の受験合格率は43.5%
- 2021年(令和3年)度に看護学校を受験した女性の受験合格率は59.6%
- 男性の受験合格率は女性よりも15%以上下回っている
- ただし、男性が合格しづらいのは、受験対策がしっかりできていないことが原因と考えられる
ところで、アイプラスアカデミーさんの男性受講者の方はいかがですか?
男性の方の場合だと、学習を開始しても毎日の忙しさに追われて、なかなか学習を進められない方もやはりいらっしゃいます。
その反面、人生をかけてるといった印象で、女性よりも必死に学習を進める方もいらっしゃいます。
ということは、社会人男性が看護学校を目指そうとした場合、学習時間の確保と仕事との両立が鍵になるということですね!
その通りです!
かなりの覚悟がいることは想像できますので、頑張ってもらいたいです。
社会人の看護学校入試の男性の都道府県別合格率
ところで、社会人の合格者が多い都道府県があったように、男性の合格率が高い都道府県とかはあるんですか?
実はあります。
看護師不足の実状や看護学校の受験状況には都道府県により違いがありますので、こちらのデータも参考にしてもらえるといいと思います。
男性の都道府県別看護学校合格率
厚生労働省公開の「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」によると、2021年度(令和3年度)都道府県別の看護学校の男性の受験者数・合格者数・合格率は以下の通りとなっています。
都道府県 | 受験者数 | 合格者数 | 受験合格率 |
---|---|---|---|
香川県 | 51 | 41 | 80.40% |
島根県 | 56 | 42 | 75.00% |
愛媛県 | 100 | 75 | 75.00% |
高知県 | 89 | 66 | 74.20% |
鹿児島県 | 153 | 113 | 73.90% |
石川県 | 68 | 50 | 73.50% |
鳥取県 | 54 | 39 | 72.20% |
新潟県 | 155 | 111 | 71.60% |
宮崎県 | 74 | 52 | 70.30% |
秋田県 | 45 | 30 | 66.70% |
山形県 | 75 | 48 | 64.00% |
徳島県 | 11 | 7 | 63.60% |
栃木県 | 111 | 69 | 62.20% |
山口県 | 79 | 48 | 60.80% |
長崎県 | 47 | 28 | 59.60% |
山梨県 | 77 | 45 | 58.40% |
福島県 | 151 | 82 | 54.30% |
青森県 | 24 | 13 | 54.20% |
茨城県 | 241 | 128 | 53.10% |
北海道 | 414 | 214 | 51.70% |
長野県 | 147 | 75 | 51.00% |
福岡県 | 326 | 165 | 50.60% |
和歌山県 | 122 | 61 | 50.00% |
大分県 | 26 | 13 | 50.00% |
熊本県 | 94 | 45 | 47.90% |
群馬県 | 124 | 59 | 47.60% |
岡山県 | 196 | 92 | 46.90% |
滋賀県 | 147 | 67 | 45.60% |
岐阜県 | 44 | 20 | 45.50% |
奈良県 | 150 | 68 | 45.30% |
佐賀県 | 65 | 29 | 44.60% |
全国 | 8,717 | 3,796 | 43.50% |
三重県 | 122 | 51 | 41.80% |
広島県 | 173 | 72 | 41.60% |
埼玉県 | 422 | 172 | 40.80% |
宮城県 | 77 | 31 | 40.30% |
沖縄県 | 313 | 123 | 39.30% |
東京都 | 669 | 252 | 37.70% |
静岡県 | 234 | 88 | 37.60% |
兵庫県 | 277 | 100 | 36.10% |
愛知県 | 571 | 205 | 35.90% |
京都府 | 220 | 79 | 35.90% |
千葉県 | 382 | 136 | 35.60% |
神奈川県 | 711 | 232 | 32.60% |
岩手県 | 83 | 27 | 32.50% |
富山県 | 37 | 11 | 29.70% |
福井県 | 46 | 13 | 28.30% |
大阪府 | 864 | 209 | 24.20% |
このデータからは、看護学校の男性受験者の合格率は地方の方が高いことが読み取れます。
男性の合格率が50%以上の都道府県は24にも上ります。
地域の実状なども反映されていると考えられます。
また、都市部では、合格者も多いが受験者も多くなっているため、合格率が低くなっていることがわかります。
- 男性の看護学校合格率は、全国的に地方の方が高くなっている
- 男性の合格率が50%以上なのは24都道府県もある
- 都市部では、合格者も多い分受験者も多いため、合格率が下がる傾向にある
社会人から看護学校に合格した男性のリアルストーリー2022
それでは、最後に2023年度入試(令和5年入学)の看護学校の社会人入試で合格した男性のストーリーを紹介します。
アイプラスアカデミーから看護学校に合格した社会人男性の実話
プロフィール
- 20代後半男性
- 正社員で働いていましたが、勉強時間を確保するために退職してアルバイトに切り替えました。
- 2021年10月にアイプラスアカデミーにお問合せいただき、11月から受講を開始しました。
学習のスタートは中学1年の内容から
学習は、英単語を覚えなおすところから、英語・数学の教材は、中学1年レベルから開始しました。
国語が苦手だということで漢字や語彙の学習、現代文の読解練習も開始しました。
覚えているようで意外と忘れていることが多かったのですが、コツコツと毎日取り組み、3ヶ月後には高校の範囲に入りスムーズに進めることができました。
志望校決定から、入試まで
5月になり、オープンキャンパスでの印象が良かった看護学校の社会人入試を受験することを決めました。
それからは、一般入試の学習と同時に、社会人入試の科目の現代文を強化することになりました。
苦手な現代文でしたが基礎レベルから演習を繰り返し、最終的にはセンター試験の現代文でも得点できるぐらいに読解力をつけることができました。
漢字や四字熟語も出題されるため、学習量を増やし国語常識の参考書を1単元ずつ完璧にしていきました。
試験2週間前からは、受験校の過去問が公開されていないため、他の看護学校の過去問に取り組み、不正解の問題を徹底的に復習しその内容を自分の知識として吸収していました。
出願書類についても、何度と添削を繰り返し納得のいく内容で出願することができました。
入試が終わった直後は自信がないということで、一般入試に向けて気持ちを切り替えて学習を進めていましたが、結果発表では見事に合格してくれました!
アカデミー側から見る社会人男性の看護学校受験
アイプラスアカデミーでは、社会人男性も数多く看護学校進学を目指して受講をされています。
男性で受講を希望される方の共通点は、人生をかけてるという姿勢で学習を開始されます。
しかし、仕事の忙しさなどから、なかなか学習を進められなくなってしまう方も少なくありません。
そんな中、毎年合格される男性の方はやはり最後までやり通すことができた方たちです。
今回、紹介させていただいた男性もやはりそうです。
正社員の仕事を辞めてまで、看護学校受験の勉強を決意されたことは、よほどの信念がないとできません。
受講開始後も、基礎からしっかり取り組み、わからないところは質問して解決してから進むという彼の姿勢が、スムーズに学習を進めることができた一番のポイントです。
時々弱音を吐いたり、難しい問題につまずいたりしましたが、そういった気持ちも素直に話してくださったことで最善のサポートやアドバイスができました。
およそ1年という時間があったからこそ、しっかり準備をし、自信を持って試験に臨み、最高の結果を手にすることができました。
こちらの内容が、看護学校受験を目指す男性の方のお役に立てば嬉しいです。
- 男性が看護学校受験を目指すこと=人生をかけること
- 最後までやり抜くことができれば合格は難しくない
- 弱音を吐いたり、できないことを素直に言えたりする人は強い