看護学校には様々な入試方法と科目があります。
中でも社会人入試は他の入試方法よりも内容が大きく異なる入試方法です。
今回は、看護学校の社会人入試における小論文試験の対策についてご紹介します。社会人入試でよく問われること、試験の目的や評価、対策の難しさやその理由、そしておすすめの対策について紹介します。
目次
看護学校の社会人入試で【小論文】を行う目的とは?
まず始めに看護学校の【入試】というのはどのような場なのか。
簡潔に言えば「看護師として相応しい」「自校の学生として相応しい」という点を判断して選ぶのが入試になります。
その「判断して選ぶ」方法の一つに「社会人入試」という方法があります。
そして、看護学校の社会人入試では、多くの学校が入試科目の中に【小論文】を採用しています。
では、なぜ看護学校の社会人入試では小論文が行われるのか。
目的は、以下の通りです。
- 受験者の文章力や物事の理解力を測るため
- 自身の伝えたいことを正確に伝える力を測るため
- 看護や医療に対する知識や関心を測るため
- 看護師としての人間性や倫理観を測るため
- 文章の書き方から受験者の基礎学力を測るため
上記は一例になります。
ですが、看護学校の社会人入試は小論文を一次試験で行い、二次試験は面接になります。そのため先へ進むにも小論文の評価はその後の入試の流れに大きく影響をしていきます。
看護学校の社会人入試での【小論文】はどのようなものか?
看護学校の社会人入試でよく扱われる小論文はどのようなものがあるか。
ここでは出題形式とよく扱われるカテゴリーの2点で紹介をしていきます。
看護学校の社会人入試での小論文の【出題形式】について
看護学校の社会人入試での小論文の出題形式は大きく分けて3パターンあります。
今後、受験をする学校の小論文がどのような形式で出題していたかの判断がしやすくなるため、まず始めに問題の出題形式を覚えておきましょう。
1.テーマ型
与えられたテーマに対して自分の意見を述べる形式
例)○○について△△字程度であなたの考えを述べなさい
2.課題文読解型
小論文の問題に記載がある課題文を読んで、課題文の要約をしたり、自身の意見を述べて、問題を解いていく形式
例)著者が伝えたいことを○○字程度で要約し、課題文の下線部についてあなたの考えを、要約を含めて△△字程度で述べなさい。
3.資料分析型
グラフや表などの資料を読み取り、自分の意見を述べる形式
例)○○に関して資料を参考にして、あなたの考えを△△字で述べなさい。
主に上記3パターンのうちのどれかが出題されます。
また、学校によっては3つのうちからどの形式が使用されるのか傾向も把握ができるので今後の対策のために、形式は覚えていくこと良いでしょう。
社会人入試の小論文試験で扱われるカテゴリー
看護・医療に関して
このカテゴリーは看護学校の受験では最もよく挙げられるカテゴリーです。
地震の看護の考え方を問うものから、看護や医療に関しての知識を必要とするものまでと内容は様々です。
価値観や考え方について
こちらは主に受験者の経験や価値観に関することに触れていきます。
令和7年度の東京都立看護専門学校の社会人入試では「努力することの大切さについて経験を踏まえたあなたの考えを1200字程度で述べなさい」という問題が出題されています。
時事問題・社会問題について
小論文を受けるうえで抑えておきたいのが時事問題や社会問題に関してです。また、時事問題や社会問題に関しては看護・医療に紐づいたテーマでの出題も大いにあり得るので、ニュースや新聞などで日常的にチェックをしておきましょう。
人ととの関わりについて
「職場におけるチームワークの大切さ」「思いやりについて」「円滑に仕事を行うには」など人との関わり方について問われるものもあります。
看護の仕事は看護師以外にも医師や患者、患者の家族など様々な人と関わる仕事になるため、人との関わりも看護師としての適性を測るものになるため、人との関わり方についても抑えておきましょう。
その他にも「命の大切さについて」「自分にとって大切なもの」など哲学的な問いも出てくることがあるため対策をする場合は様々なテーマに触れておくことが望ましいです。
看護学校の小論文試験の評価について
小論文は以下の観点から評価されます。
- 内容の理解度と考察の深さ
- 論理的な構成と文章の流れ
- 表現力と語彙力
- 看護に対する熱意と倫理観と知識
上記のように評価者は、受験者の文章から「看護師として必要な資質」を見出して合否の判断をしていきます。
小論文の対策について
小論文の対策は難しい?
一般的に小論文は通常の科目と比較すると対策が難しいとも言われています。小論文対策が難しい主な理由としては以下の点が挙げられます。
- 自己採点が難しいため、自身の理解度が判断しづらい
- 正解がないため、何が評価されるか判断しづらい
- 自分の考えや経験を文章にするのが苦手な場合がある
- 限られた時間内でまとまった文章を書く必要がある
このように小論文は普通科目とは大きく異なり、正解不正解の判断基準が難しく対策がしづらいです。
また、始めた頃は文章の書き方から学ぶ必要もあるため地道にやっていくことが大事だと言えます。v
おすすめの小論文対策
小論文は通常科目とは勉強方法も異なり一般的には難しいと言われているため、適切な対策が必要な科目です。以下におすすめの対策方法を紹介しております。
- 過去のテーマを分析し、傾向を把握する
- 看護に関するニュースや記事を読み、知識を深める
- 自分の考えや経験を文章にする練習をする
- 第三者に添削してもらい、客観的な意見をもらうv
対策方法 | 詳細説明 |
---|---|
過去問分析 | 過去の小論文テーマや過去問を確認して各学校の出題傾向をつかむ |
情報収集 | 看護関連のニュースや記事を読み、知識を深める |
練習問題 | 実際にテーマを決めて小論文を書いてみる |
添削依頼 | 第三者に添削を依頼する |
これらの対策を継続することで、小論文試験に対する不安を軽減し、合格に近づくことができます。
今回は多くの看護学校の社会人入試で採用されている【小論文】について紹介しました。
小論文は一見、正解がなく難しいというイメージが生まれがちな科目ですが、適切な対策と社会人経験をマッチさせれば大きなアドバンテージになります。